2016/06/21

butterfly hunting jacket 2nd


来月、発売されるbutterfly hunting jacket 2ndをご紹介させて頂きます。

少し長いですが、読んで頂けたらと思います。

今回、2nd型を製作するにあたってインスピレーションを受けた人物がいます。




田淵 行男
(1905-1989)

山岳写真家・エッセイスト・高山蝶蝶研究家・ナチュラリストと様々な顔を持つ

昆虫業界の偉人です。なかでも標高1000mを越える高山蝶に対する情熱的な研究は

昆虫業界にとって多大な功績を残しました。

彼は入山する時、山に敬意を払い正装で向かいました。

彼の着ていた1枚のジャケットからヒントを得て製作された

butterfly hunting jacket 2ndが2016 A/Wの新型になります。

それでは、説明に入りたいと思います。



生地はコットンリップストップ地

珍しい生地ではないですが通気性・速乾性があります。

また、基盤の目状に生地が構成されている為

採集時にバラ科植物や岩場などで引っ掛け、破れた際も破れが広がらず

補修・リペアが行えるという点も採用した点です。



1st型と大きく違う点が幾つかありますので各部分ご説明いたします。

まずはフロント。


基本となるAラインのシルエットは1st型とほぼ同じです。

裾広がりで腰部分に余裕があるのは採集時に使うモノを収納した際に

パンパンにならないようにです。

襟周りアップです。




1st型で採用したカバーオールを修正した襟型から

ラペルジャケット型になりました。

なるべくコンパクトに、襟を立てて着用(防蚊)する事を想定しています。



またフロントスナップも2つに変更です。

左脇には三角紙収納ポケットを1st型から引き続き採用。

うちならではのオリジナルディティールです。



その下にはマチ付きのドリンクポケット。

ドリンクを入れて着用する際、真っ直ぐではなくて傾斜を付けるのが

この2nd型ではベストと判断しました。サンプルからの変更点は

ポケットに被せてあるスナップのオス裏がポケットに隠れます。



右裾側には米軍の名作トラウザーズM-65の大型ポケットをお手本に採用しました。

大きく取られた2つのマチ付きポケットは見た目より容量もあり

トラップやネット・着替えなどを収納するのにとても良い大きさです。



スリーブアップストラップも付きます。

ストラップで留めて頂くと肘下ぐらいで留まるイメージです。

山の中で肘より上を露出する時がありませんのでこの位置になりました。

体温上昇時も一役買ってくれるのではないでしょうか。



フロントスナップを外して左表身頃裏側です。

写真では分かりづらいですがピンセット収納ポケット(ペンも入ります)

その下にはスナップで留めれる大容量のトラップ・ユーティリティーポケット、

重ねてもう1つポケット。



このポケットはコンパクトネット通称お散歩ネットを入れる専用のストラップ

付きのポケットになります。とても、使えます。

お散歩ネットストラップがグリップを支えて移動時に遊ばずストレスを感じません。




反対側にも同じポケットを配置していますが

コチラはストラップは無しです。

各サイズ三角紙が沢山入ります。

また、各ポケット口は綿テープで補強をしています。





バックになります。

1st型同様、米hinson社のハンティングジャケットをお手本に背面は大型ポケット。

首元のスナップは4つで開閉。


メス側には補強で綿テープを挟んでいます。



スナップを外して頂くと体温上昇時の通気・アクションプリーツ

代わりになる割れを大きく取っています。

割れているという分かりやすいディティールですが、網を振る時の稼働域も

十分で通気も出来るという合理的な点がとても気に入っています。


両裾に付くジップを外して頂くと大きなハンティングポケットが下に落ちます。


この状態が山の中で座る時に使う尻引きになります。

前回もご説明しましたが尻引きについてご説明させて頂きます。

山の中で怖いのは熊などの獣も怖いですがマダニが厄介です。

どうしても乾燥地帯などに行く時があるのですが

足にマダニが付きます。

これがデニムパンツや濃色のボトムではほぼ認識が出来ずに噛まれてしまいます。

マダニに噛まれてしまうと感染症の恐れがある為病院へ行って採って頂かない

といけません。

認識をする為に白色のボトムは必須です。

足に付いていると1発で分かります。



ご飯を食べる時は地べたや岩などに座って食べるのですが

ヒップだけ汚れてしまっておりフィールドで毎回どうにかならないものか?

と考えて思いついた結果がご飯を入れれて尚且つ尻引きになる

このディティールでした。

とても気に入っています。




着用です。

着用するとAラインのシルエットや各パーツが自然に見えてくると思います。

カラーはベージュと写真のオリーブの2色です。

人が着て、野山に入り蝶採集をしてようやくこのジャケットの役目を果たします。

着込んで頂くと非常に愛くるしいパッカリングが現れてきます。

この先が楽しみなモノです。

手作業の温もりもいいと思いますがtehu tehuのハンティングジャケットは

工業製品感を大事にしています。




以下、2nd型の全国取り扱い店舗です。

・and ordinary (アンドオーディナリー)
〒060-0061
北海道札幌市中央区南1条西1丁目2大沢ビル6F
tel 011-206-6629

・licht(リヒト)
〒020-0024
岩手県盛岡市菜園1丁目6−18パナハイツ菜園A棟101号
tel 019-909-0242

・uncle sam(アンクルサム)
大阪府大阪市中央区西心斎橋2-11-14 2F
tel 06-6213-5400




tehu tehuのアイテムはオンラインストアでの販売を全国禁止していますので

是非、上記店舗様へ足を運んで頂けたらと思います。

宜しくお願いいたします。

また、ご興味のある店舗様はご連絡頂ければと思います。

最後までお読み頂いた皆様、お疲れ様でございました。

発売までもう少々お待ち下さい。


次のシーズンは南国です。

2017ssを進めつつ2017awの構想も始まりました。

お楽しみに。





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